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2024.10.14

世界初の保険会社ロイズ・オブ・ロンドンの歴史

保険会社や保険代理店で働いていても、意外と知らない保険の歴史。今や当たり前の金融商品となった保険ですが、その誕生は意外なものでした。

今回は、そんな保険商品の誕生秘話についてお伝えします。

【目次】
1.貿易の活性化により海上輸送のリスクが高まる
2.コーヒーハウスから保険が誕生
3.ロイズ・オブ・ロンドンから世界へ
4.今回のまとめ

貿易の活性化により海上輸送のリスクが高まる

あらかじめプールしておいた資金を将来のリスクに備えるという、いわゆる「保険」という概念自体は古くから存在していましたが、近代的な保険会社は17世紀のロンドンで誕生しました。世界初の保険会社として広く認知されているのは、ロンドンの「ロイズ・オブ・ロンドン(Lloyd’s of London)」です。

17世紀後半、ロンドンは商業と貿易の中心地として栄え、特に船舶による貿易が盛んに行われていました。しかし、当時の海上輸送は非常にリスクが高く、嵐や海賊、航海中の事故によって多くの船が沈没したり、積荷にさまざまなダメージが発生することがありました。こうしたリスクに対して、商人や船主たちは航海のリスクを軽減するさまざまな方法を求めるようになります。

 

コーヒーハウスから保険が誕生

ロイズ・オブ・ロンドンの起源は、1688年にロンドンのタワーストリートにあったエドワード・ロイド(Edward Lloyd)という人物が経営していたコーヒーハウスです。ロイドのコーヒーハウスは、当時の商人や船主、そして航海に関心を持つ人々が集まる場所として機能しており、航海に関する情報交換の場となっていました。ここで、商人たちは互いに航海のリスクを分担し合う形で、自然発生的に相互扶助の保険契約が結ばれるようになったのです。

このシステムは次第に整備され、18世紀になると、個々の投資家が船舶や貨物のリスクを引き受ける形での「アンダーライティング」が行われるようになりました。アンダーライティングとは、保険の引受人(アンダーライター)が保険契約に署名し、特定のリスクに対して責任を負うという制度です。ロイドのコーヒーハウスはこの制度の中心地となり、やがて「ロイズ・オブ・ロンドン」として正式に組織化され、保険業務を専門に行う機関として確立されました。

 

ロイズ・オブ・ロンドンから世界へ

ロイズ・オブ・ロンドンは、正式な会社というよりもむしろ、保険を引き受ける個々のアンダーライターたちの協会として運営されています。このモデルは現在でも続いており、保険契約の引き受けを行う「シンジケート」と呼ばれるグループがリスクを分担する形で運営されています。また、ロイズは海上保険に限らず、火災保険や地震保険、さらには特殊なリスクをカバーする保険など、多岐にわたる保険業務を展開しています。

ロイズ・オブ・ロンドンの誕生は、保険業界全体に大きな影響を与え、現代の保険業務の基礎を築きました。その後、海上保険だけでなく、火災保険や生命保険など、さまざまな保険商品が登場し、世界中で保険会社が設立されるようになりました。

ロイズ・オブ・ロンドンの成功は、他の国々にも保険制度の導入を促し、今日では世界中で多種多様な保険商品が提供されています。保険は、個人や企業がリスクを管理し、経済的な安全を確保するために不可欠な存在となっています。このように、ロイズ・オブ・ロンドンの誕生は、現代社会におけるリスク管理の基盤を築く重要な出来事だったのです。

 

今回のまとめ

現代でも欠かせない制度である保険は、実はカフェの雑談の中から自然発生的に生まれたものでした。昔の人々が目の前の困難を乗り越えるために知恵を絞って話し合った結果、今日の私たちの生活を守る保険制度が誕生した背景は、ドラマがあって面白いですね。