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2024.12.04

保険業界で行われた企業のM&A事例

保険業界では、少子高齢化や低金利環境、デジタル化の進展、国際的な競争の激化といった課題を背景に、企業規模の拡大だけでなく新たな収益源の確保、事業ポートフォリオの多様化を目的としたM&A(企業の合併・買収)が頻繁に行われています。
今回の記事では、保険業課で行われた代表的なM&Aの事例を挙げ、背景や意義について解説します。

【目次】
1.日本生命による三井生命保険の買収(2015年)
2.SOMPOホールディングスによるEndurance社の買収(2018年)
3.アクサ(AXA)によるXLグループの買収(2018年)
4.今回のまとめ

日本生命による三井生命保険の買収(2015年)

2015年、日本生命は三井生命保険(現・大樹生命)を約3000億円で買収しました。この取引の目的は、国内生命保険市場でのシェア拡大と競争力強化にあり、少子高齢化による国内保険市場の成長鈍化が進む中、大手保険会社間の競争が激化している状況でした。
この買収により日本生命は顧客基盤を拡大し、経営効率を向上させるとともに、商品ラインナップの充実を図るとともに、三井生命は買収後も独自ブランドを維持しつつ経営基盤の強化を目指しました。

SOMPOホールディングスによるEndurance社の買収(2018年)

2018年、SOMPOホールディングスは米国の保険会社Endurance(Endurance Specialty Holdings)を約6400億円で買収しました。SOMPOはこの買収を通じて、北米市場での存在感を強化すると同時に、事業の国際的なポートフォリオを多様化しました。国内市場が成熟化し、新規の成長機会が限られる中、海外市場、とりわけ高収益が見込まれる北米市場への進出は、保険業界の重要な戦略の一つです。
この買収により、SOMPOは国際的な再保険や企業向け保険市場での地位を大幅に向上させました。

アクサ(AXA)によるXLグループの買収(2018年)

2018年、フランスの大手保険会社アクサは、米国に本拠を置く損害保険会社XLグループを約1兆6000億円で買収しました。この取引は、アクサにとって過去最大規模のM&Aであり、特に企業向け損害保険市場での競争力を強化することを目的としていました。
XLグループはリスク管理や企業保険分野で強みを持つ企業であり、この買収によりアクサは大規模なリスク管理サービスをグローバルに提供できる体制を整えました。さらに、この買収はアクサが従来の個人保険主体のビジネスモデルから企業向け保険分野への進出を加速させる重要な転換点となりました。

今回のまとめ

これらの事例からも分かるように、保険業界では国内市場の成熟化を背景に、海外市場への展開や新しい保険商品の提供が急務となっています。また、近年ではデジタル技術やビッグデータを活用した新サービス開発を目指す動きも活発であり、テクノロジー企業との連携や買収も増加傾向にあります。保険業界のM&Aは単なる規模拡大に留まらず、企業の生き残り戦略として重要な役割を果たしています。
今後も国内外でのM&Aは続くと予想され、特に新興国市場やテクノロジー分野での動向に注目が集まっています。