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2024.10.21

一社専属:大手国内生保の専業営業職員体制に求められることについて考えてみました

私は新卒で大手国内生命保険会社に入社後、最初は地方支社に配属となり、一般的には生保レディと呼ばれる営業職員

の方々とはじめて直接関わるようになりました。入社前の在学中にFPを取得し、コンサルティング営業についても学んだ上で、着任しましたが、想像していた保険営業のスタイルとは少し違っていました。しかし、車で2~3時間かかる遠方であっても、暑い日も雪の日も、時には震災で大変なときにも、足繁くお客さまのところに通い、お客さまと心を通わせてコミュニケーションをとられる保険営業の皆さんの姿に心を打たれるようになっていました。大卒で大手の会社に入社し、ヘッドハンティングで外資系生命保険会社に入社され、パリッとスーツな着こなしてコンサルティング営業をされる方や、保険乗合代理店のように複数の保険会社を取り扱い、より細かなお客さまのニーズにお答えする保険営業の方々からは、国内生命保険営業ってどんな社会的役割があるの? という疑問の声を聞くことも少なくはありません。しかい、一社専属の生命保険会社で営業管理職を務め、保険会社を退職後、保険乗合代理店での営業も経験させてもらった身として、一社専属(大手国内生保)が求められていることについて考えを整理してみました。生命保険会社による営業活動に否定的な意見を持たれている方にも、保険乗合代理店という選択をせず、あえて国内生命保険会社で使命を全うする道を選択されている募集人さんのことを知っていただければと考えております。

【目次】
1.長年継続されているお客さまを対面で守り続けること
2.山奥まで保障を届けることができる営業職員ネットワーク
3.可能性の創出
4.保険業界の新たな価値創出
5.さいごに

1.長年継続されているお客さまを対面で守り続けること

長きにわたり加入されているお客さまというと30年以上継続していることも少なくありません。そういったお客さまは保険会社と保険担当者を信頼されて加入し続けています。「天下の◯◯生命さんだからねぇ」とか「◯◯さんは、◯年以上ずーっと足繁く通ってくれているからねぇ」など、そんなお話をされるお客さまはどこかその保険会社やその保険担当者から保険に加入していることに誇りをもっているようにすら感じます。たしかにダイレクト保険やオンライン活用など先進的な技術も進み、保険不要論といった合理性が重視される現代からすると、こういった価値は浮世離れしているようにも感じるかもしれません。しかし実際にこういったお客さまの反応を目の前にすると、「でも今はそういった考えは古くてですね。。」と安易にこれまで継続していたものを否定して、より合理性の高いものを案内するのも野暮なのではないかと感じさせることもあります。保険営業の方々が足繁く通い続けた継続年数というのは、瞬間風速的に出てきた最新の商品や技術、考え方では超えられない何かが存在しているように感じます。決して新しいものを否定しているわけではなく、これまで積み上げられてきた歴史を否定することなく、それを受け入れた上でさらなる進化に繋げていくこともお客さまに寄り添った考え方のひとつなのではないかなと感じるのです。

2.山奥まで保障を届けることできる営業職員ネットワーク

前述のとおり専業職員体制に対して疑問を持っていたことがありました。たしか20代後半のときだったのではないかと思います。そんな時期にたまたま郵便局のCMで、雪の降る山奥まであの赤い原付(スーパーカブ?)ではがきを届ける郵便局員さんの姿を見たときに「あ!これうちの会社の営業職員さんがやっているのもこれだ!」と思ったのを覚えています。それと同時に、当時紹介してもらった外資系生命保険会社の保険営業の方がコンサルティング営業といってより最適な保険の加入方法について高い合理性を示されていたり、保険業に対して熱く語っていたり、スーツもピシャっと格好良く着こなしている様子などを知っていたので正直すごいなぁと感じていました。しかしその郵便局のCMを見たときに、きっとスーツを着こなす外資系生命保険会社の保険営業の方でも、山奥とか田舎の中の田舎までは保険を届けたり、足繁く通ったりすることはできないのではないかなぁと感じました。私は熊本の中でも北部にある人口6万人の地方で営業管理職を経験していました。有明海に面しておりのりの養殖や美味しいみかんにトマトも全国に配送していた。そんな山も海もあるところで夜遅くまで車で営業活動をしていました。トラクターに乗っている農家の既契約者様を尋ねることもありました。車で1時間以上かけてお客さまのところへ脚を運ぶのは業務効率を考えたときに本当に必要なのか、、と思うことも多々ありましたが、お客さまのことを思えばその手間暇がきっと「契約したあともちゃんと想ってくれているんだ」という安心感につながっているのではないかなと感じます。

3.可能性の創出

ここまでとは違う視点になりますが、地方・田舎で営業管理職として採用・育成をやっていると保険営業の仕事をはじめたことによって子どもを育てられるようになった、人生が変わった。という人を見てきました。例えば、一番わかりやすいところではシングルマザーの方とかですと、子どもを育てながら働くのはそうそう簡単なことではありません。そして子どもの送り迎えを考慮して時短になり、またさらに田舎となると収入はかなり下がってしまうことは必至です。しかしそれが保険営業だと一定の時間的な自由が効くため子どもを育てながら働いたり、頑張り次第では高い収入も見込むことができるのです。そういった環境の方々だと、ほとんどの入社理由は「それしか選択肢がなかった」というような理由にはなりますが、入社して頑張ってしっかり報酬も入ってくるようになると、ポジティブな発言が増えてきたり言動や表情も変わってくるのです。「どうせ私なんて」と想っていた人が、わかりやすい数字で成績・実績として成果をあげられるようになったり、なによりお客さまから信頼してもらって感謝の言葉をいただけたときに大きな自信につながっているなと感じます。そしてその営業職員さんの輝きは、もちろん子どもたちにも大きく影響することだと思います。こういった可能性に溢れた仕事が全国津々浦々まで張り巡らされているのは大手国内生命保険会社ならではのネットワークがあってこそだと感じます。

4.保険業界の新たな価値創出

そしてまた大手国内生命保険会社の大きな特徴として、圧倒的な職員在籍数があります。こちら代表となる大手4社の保険営業職員の在籍数ですと、日本生命は47,935名(2024.3末時点)・第一生命は37,150名(2024.4時点)・明治安田生命は36,258名(2024.3末時点)・住友生命は32,082名(2023年度末時点)となっております。日本生命は2023年度末時点では過去10年間の在籍数としては最少で5万人を下回ったと新聞にも掲載されていましたが、それでも大型の保険乗合代理店を遥かに超える在籍数となります。この規模の力を持つ大手各社はリーディングカンパニーとして保険業界の新しい価値創造に挑戦をしています。例えば、住友生命では健康増進型保険を通じて得られる豊富なデータを活かして、日本人の健康状態の特徴、ヘルスケアサービスを利用することによる健康状態への影響等を研究し、社会的に価値のある成果の創出を目指しているとのこと。金融という枠組みを超えていく取組みが正しいかどうかは規模が大きいため判断は難しいですが、少なくとも新しい可能性へのチャレンジを切り開いてくれるのは保険業界にとっても価値になっているのではないしょうか。

(住友生命:新たな健康関連サービスの開発に向けたPREVENTとの 共同研究の開始について)

https://www.sumitomolife.co.jp/about/newsrelease/pdf/2024/240802.pdf

さいごに

私の経歴ゆえの主観も入ってしまったかもしれません。しかし総じて伝えたいこととしては、保険業界が批判する文化から、これまで以上に共に成長していく文化に変わっていってほしいというものです。保険業界の中でも保険会社各社間それぞれをフラットな視点で見ると色んな歴史や想い、取組があります。この業界はどうしても他社を批判しがちな文化に感じますが、お客様にとってはその保険会社間の批判的な感情は不用意なものであるかと思います。少子高齢化や保険離れなどこれから保険業界も色んな課題を抱える中、最近他業界でも見られる「共創」の文化が生まれ始めると良いのではないかと考えています。