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2024.10.18
一社専属から保険代理店の保険営業に転職しても変わらないこと3選
一社専属から保険代理店に転職をすると保険会社を複数扱えるようになりますので、お客さまへの提案の幅が広がります。報酬形態も変わるなどのメリットもあります。保険代理店に転職をすることで、メリットがたくさんあることから成功イメージが湧きやすいと思いますが、それでもやっぱり保険営業という仕事、保険代理店に転職したとしても「変わらないもの」があります。それを理解しておくと、保険代理店に転職してから「考えが甘かった」ということを防げるのではないかと考えます。その中でも「お客さま視点」で「保険代理店に転職しても変わらないこと」をあげさせていただきます。ご参考にしてください。
【著者情報】
株式会社インステイト
代表取締役 安井 一将新卒で大手国内生命保険会社に入社し、複数の職種を経験。営業管理職では採用・育成に注力したことで、大きく組織拡大に貢献したとして全国表彰を受ける。その後、保険営業現場特有の形骸化された文化や仕組みを変えられないことに葛藤し、退職。保険営業の楽しさ、難しさを理解するために保険代理店を3社渡り歩いたのち、2021年に株式会社インステイトを設立。現役の保険営業の方を対象にした保険代理店専門の転職支援サービスを提供している。東京・大阪・名古屋・札幌・仙台・広島・福岡など都市圏に限らず、北海道・東北から九州・沖縄まで全国の保険募集人さんから年間のべ200件以上のご相談をいただく。
【目次】
1.変わらないこと:信頼関係構築
2.変わらないこと:ニーズ喚起
3.変わらないこと:保険設計思想
4.まとめ
1.変わらないこと:信頼関係構築
保険の話をする以前に「人として」お客さまに信頼をしてもらわないと、表面的には話しを聞いてもらっていたとしても、本質的に、お客さまに聞いてもらっているとは言えません。その信頼関係構築のハードルは乗合代理店の保険営業であったとしても、一社専属の保険営業であったとしても変わりません。保険という商材は「購入頻度が低い」「購入単価が高い」「商品内容がよくわからない」という3つの特徴があることから、やはりお客さまとしては、最後は保険営業担当者を信頼して加入するというのは変わらないことになります。保険乗合代理店の場合、幅広い商品を扱えるためニーズが増え、一社専属のときよりも集客に困らないのではないか?と思われることがあるかもしれません。しかしお客さまとの接点は増えたとしても、お客さまと信頼関係を築くことができなければ、結局同じことになってしまうでしょう。
2.変わらないこと:ニーズ喚起
次に「保険に入る目的」です。私自身も保険代理店に転職して、複数社の取り扱いができるようになり、自分の名刺の裏に40社近い保険会社の名前が並んでいるのを見たとき、これはすごい武器を手にしたなと感動したのを覚えています。しかしそもそも保険に入る必要性を感じていないお客さまにとっては保険会社を複数社扱っていようがいまいが関係はありません。なぜそのお客様にとって保険が必要なのか、またこれまで長く加入してきた保険を見直す必要があるのか、潜在的なニーズ、抱えている課題やリスク、そういったものに気づいてもらい、その課題を解決したいという「目的」が明らかにならない限り、保険商品という「手段」の話には至らないのです。そして何より、営業においては、お客さまご自身が抱えている真の課題を捉え、本当にその課題を解決して差し上げたいとの目的がはっきりしたときは、営業活動の8割はほぼ整っていると言えるでしょう。もちろん、そこからの2割も同じレベル感で期待に応えていく必要性があるのですが、その8割までが保険営業としても大変なところであり、またやりがいのあるポイントなのですが、ここが抜けていては、残りの2割の部分、保険商品を30~40社扱えますといった武器を使うステージには至らないわけです。
3.変わらないこと:保険設計思想
さきほどの繰り返しになりますが、お客さまの課題が明らかになり、その課題を解決したいとなって、最後の2割を埋めていくのが「手段」=保険商品のステージになります。一社専属で保険営業をされている方でも、どうやって保険設計をしたら良いか悩むことは多いのではないかと思います。ベテランの営業職員や実績のある営業職員の方に、どんな保険商品を募集しているのですか?どんな保険設計をしているのですか?ということは、なかなか聞きにくいのではないかと思います。お客さまのお話をお聞きしていく中で、似たような課題感の中にもお客さまの人生や経営には様々なカラーがあります。それを繊細に捉え、保険設計をしていくには保険営業の方自身が持つ保険商品に対する価値観・考え方のようなものが確立されていなければ簡単に残りの2割をバチッと決めることはできないかと思います。そして保険代理店に転職して保険会社の取り扱いが増え、提案の幅が広がると、より一層この「保険商品に対する価値観・考え方」を確立していくのは難しくなります。一社専属のときは選択肢がない分医療保険であればこれ。と悩むことはなく、その商品の中でどんな特約をつけようか、保障額はいくらにしようかと考えていけばよいかもしれません(今では少しずつ一社専属も保険代理店化し他社の医療保険を扱えるところも出てきていますが)。しかし保険乗合代理店の場合ですと、医療保険やがん保険、就業不能保険ひとつとっても20社近くあります。じゃぁ医療保険でとなっても保険設計を始める前にどこの保険会社で?から始まるわけです。さらに今では損害保険会社も医療保険やがん保険など第三分野も出している状況です。選択肢の幅が広がるとどれだけ保険のプロと言っても迷うことはあります。その中から自分の「カタ」を作っていくことはこれまでの倍以上情報処理能力が求められることになるということになります。
4.まとめ
当たり前のことですが、保険代理店に転職をすることで、武器がレベルアップするのであり、単純に転職しただけではその武器を扱う方のレベルが上がるわけではありません。例えて言うなれば、野球のプレーヤーがよりよいグローブやよりよいバットを手にするようなものです。ただ新しくて良い道具を手にしたところで、基礎ができていないバッターがもっと打てるようになるでしょうか?もっと守備が良くなるでしょうか?保険乗合代理店にいったとしても保険営業という仕事は変わらないのです。保険営業における基礎基本は保険代理店に転職したとしても備えてなければならないですし磨き続けなければいけないものではないかと思います。決して全ての保険代理店転職を考えている方がこのような当たり前のことを理解していないとは言いませんが、もしこういった本質から目を背けて、保険代理店にいけばうまくいくはず。と安易に意気込んでしまっている人は気をつけられた方がいいのではないかと思います。
保険代理店 転職相談サービス
㈱インステイトでは、保険業界の経験も豊富な転職コンサルタントが中立的な立場から保険代理店のご相談に対応。
- 「そもそも保険代理店に転職すべきか悩んでいる。」
- 「保険代理店転職の成功事例以外にデメリットや失敗事例も知りたい。」
- 「たくさんある中から保険代理店の選ぶポイントを知りたい。」
- 「自分に合った保険代理店の詳細情報を教えて欲しい。」
- 「採用側の意見ではなく中立的な意見を聞きたい。」
といった幅広いご相談に応じていますので、お気軽にご相談ください。