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2024.10.13
生命保険の販売チャネルは時代とともに大きく変化している
生命保険に加入する際のチャネルには、保険会社の営業職員、保険代理店、銀行窓口、オンライン販売などがあります。これらのチャネルは、時代とともにその割合や利用傾向が変化しており、今後も新たなチャネルが登場する可能性が十分にあります。
この記事では、あらためて生命保険の加入チャネルの変遷とその背景について。見ていこうと思います。
【目次】
1.1980年代~1990年代:保険代理店と訪問販売の全盛期
2.2000年代:銀行窓口販売の登場と普及
3.2010年代:オンライン販売の台頭
4.2020年代:多様化するチャネルと今後の展望
5.今回のまとめ
1980年代~1990年代:保険代理店と訪問販売の全盛期
1980年代から1990年代にかけて、日本の生命保険市場は高度成長期を経て成熟期に入りました。この時期は、保険会社の営業職員や保険代理店の社員による対面での販売が主流でした。生命保険の営業職員は、主に女性の営業職員が一般家庭や職場を訪問して保険商品を勧めるスタイルが一般的でした。
この時代は、訪問販売が保険加入の主要チャネルであり、保険契約全体の約80%以上を占めていました。お客様が直接訪れることなく保険商品を購入できる点が評価され、特に忙しい専業主婦や高齢者層に広く利用されました。
2000年代:銀行窓口販売の登場と普及
2000年代に入ると、金融自由化の進展により銀行での保険販売(バンカシュアランス)が解禁されました。これにより、銀行窓口で生命保険に加入することが可能になり、特に中高年層に支持されました。銀行窓口での保険販売は、常駐する保険専門の相談員が商品を説明して顧客のニーズに応じた提案を行うため、信頼性が高いと評価されました。
この時期になると、銀行窓口販売が保険加入のチャネル全体の約20%程度のシェアを占めるようになり、保険代理店や訪問販売に次ぐ第三の選択肢として定着しました。また、団体保険や職域保険も企業を通じて提供されるケースが増加し、働き盛り世代に広がりを見せました。
2010年代:オンライン販売の台頭
2010年代に入ると、インターネットの普及に伴い、オンラインでの保険加入が増加しました。これにより、従来の対面販売に代わり、自分のペースで保険商品を比較・検討できるオンラインチャネルの利便性が評価され、特に若い層を中心に利用が拡大しました。インターネット専業の保険会社も登場し、手続きの簡便さや保険料の安さを売りにすることで、オンライン販売のシェアが急速に伸びました。2020年代に入ると、オンラインチャネルのシェアは約15%に達し、今後もさらなる成長が期待されています。
2020年代:多様化するチャネルと今後の展望
2020年代においては、顧客のニーズに応じたチャネルの多様化が進んでいます。従来の保険代理店や銀行窓口、訪問販売に加えて、オンライン販売の重要性が増しており、これらが並存する形で市場が形成されています。また、デジタル技術の発展により、AIを活用した保険の提案やスマホアプリを通じた契約手続きなど、新たなチャネルが登場してきています。
今回のまとめ
現状では、保険代理店や訪問販売が依然として主要なチャネルを占めているものの、オンライン販売や銀行窓口のシェアも無視できないほど大きくなっています。特に、コロナ禍以降は非対面での手続きが求められるケースが増え、オンラインチャネルの重要性が一層高まっています。
今後は、これらのチャネルが顧客のライフスタイルやニーズに合わせてさらに進化し、よりパーソナライズされたサービスが提供されることが期待されています。保険業界においては、各チャネルの特性を活かしながら、いかにして顧客に最適な保険を提供できるかが競争の鍵となっていくでしょう。