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2024.10.11

金融機関による保険販売が可能になった保険販売の自由化の背景

今となっては銀行や郵便局でも保険商品を取り扱うことが一般的となりましたが、昔はそれぞれの金融機関で事業領域が明確に決まっており、誰もが保険を販売できるわけではありませんでした。金融機関の垣根を超えて保険を販売できるようになった動きを、保険販売の自由化と呼びますが、意外と学ぶことが少ないため理解があやふやになりがちです。
今回は、そんな保険販売の自由化について歴史とともにおさらいしてみたいと思います。

【目次】
1.金融ビックバンによる金融制度改革
2.金融ビッグバンが与えた影響
3.今回のまとめ

金融ビックバンによる金融制度改革

日本における保険販売の自由化は、金融市場の改革の一環として進められました。1990年代に金融ビッグバンと呼ばれる大規模な金融制度改革があり、金融市場の効率化や競争力の強化を目指して、従来の金融機関の枠を超えた多様な金融商品やサービスの提供を促進する動きが起こりました。

この改革以前は、保険は保険会社のみが販売できるものであり、銀行や証券会社などの金融機関が保険を取り扱うことは禁じられていました。金融機関が本来の業務に集中し、過剰なリスクを負うことを防ぐためのものでしたが、時代の変化とともにこうした厳しい規制は市場の硬直性を生み、金融機関間の競争を阻害していると見なされるようになりました。

1996年から始まった金融ビッグバンにより金融規制の緩和が進められ、2000年には銀行や証券会社が保険代理店業務を行うことが解禁されました。これにより、顧客は金融機関を訪れるだけで、預金や投資信託だけでなく、保険商品についてもまとめて相談や購入できるようになりました。特に、住宅ローンと連動した生命保険や、自動車ローンに関連する自動車保険など、顧客のニーズに応じた商品が次々と開発され、さまざまな選択肢が提供されるようになりました。

金融ビッグバンが与えた影響

この自由化は、保険業界と金融業界の両方に大きな影響を与えました。保険会社以外の金融機関にとっては、保険商品の販売が新たな収益源となり、顧客基盤の拡大につながりました。一方で、保険会社にとっては、従来の販売チャネルに加えて新たな販売チャネルが増えることで競争が激化し、商品開発やサービスの質の向上が求められるようになりました。

さらに、金融機関が提供するワンストップサービスの一環として、顧客は自分のライフプランに合わせた最適な金融商品を選択できるようになったことで、顧客の利便性が向上し、保険業界全体の活性化にも寄与しました。

結果として、金融機関による保険販売の解禁は、保険業界と金融業界双方にとってのビジネスチャンスの拡大と、顧客サービスの向上をもたらしました。この流れは今後も続くと見られ、さらなる競争と革新が期待されます。

今回のまとめ

金融ビッグバンにより、当初は保険業界の収益が大きく低下するという見方もありましたが、蓋を開けてみれば保険業界にとってもメリットが多く、結果として保険市場の活性化につながりました。また、銀行等で販売する商品と保険会社自らが販売する商品を差別化することで、より幅広い顧客ニーズを捉えた保険提案が実現することとなりました。