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2024.10.08
かんぽ生命の歴史と成り立ち
近年は、さまざまな成り立ちを持つ保険会社が増えてきましたが、かんぱ生命もそのうちの一つです。大手生命保険会社とは違うルーツを持つからこそできる戦略や差別化など、この企業も生命保険業界を変えた会社の一つです。
今回は、そんなかんぽ生命の歴史と成り立ちについてお伝えします。
保険を簡易的に普及させるために誕生
かんぽ生命保険株式会社は、日本郵政グループの一員として主に生命保険を取り扱う企業で、その成り立ちは明治時代にまで遡ります。
かんぽ生命の前身である「簡易保険」は、1916年(大正5年)に郵便局によって開始されました。当時、日本ではまだ保険制度が十分に整っておらず、多くの国民が生活保障の手段を持っていなかったため、政府は、郵便局を通じて誰でも手軽に加入できる生命保険「簡易保険」を設立しました。郵便局は全国に網羅されており、都市部だけでなく地方にも広がっていたため、国民に広く生命保険を提供するのに最適なインフラでした。
その後、簡易保険は国民の生活安定を支える重要な役割を果たし続けました。特に戦後の高度経済成長期には、多くの人々が郵便局で保険に加入し、老後の生活や病気への備えとして利用され、1970年代には「かんぽ」として親しまれるようになり、全国の郵便局での利用が定着しました。
国営から民営化へ
しかし、1990年代後半から2000年代にかけて、郵政民営化の議論が進み、2005年の小泉政権では郵政民営化法が成立しました。これにより、2007年に日本郵政グループが設立され、その中でかんぽ生命保険株式会社も誕生しました。かんぽ生命は、日本郵政グループの生命保険事業を引き継ぎ、新しい時代のニーズに対応した保険商品を提供することを目指す保険会社として独自の道を進み始めました。
かんぽ生命の民営化は、競争力の向上とともに、経営の自由度を高める一方で、公共性の維持という課題も抱えていましたが、かんぽ生命は全国に広がる郵便局ネットワークを活用し、地域密着型のサービスを展開することで安定した顧客基盤を維持しています。
今日、かんぽ生命は保険商品だけでなく、健康や介護に関するサポートを強化し、幅広いライフステージに対応するサービスを提供しています。その長い歴史の中で、かんぽ生命は国民の生活を支える大きな柱としての役割を果たしてきました。
今回のまとめ
今回はご参考までに、皆さんがよくご存知のかんぽ生命を取り上げてみました。古くから国民の生活と共にあった郵便局がルーツとなり、独自の路線を進み続けるかんぽ生命。同社にしかできないことや、同社にしかアプローチできないマーケットが存在し、生命保の普及という業界全体の目的を後押しする強力な会社です。