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2024.09.30

保険代理店の経営・性質は保険会社と全く異なる

保険会社から保険代理店への転職を考える際、それぞれの事業内容や働き方の違いは概ね理解できている保険募集人が多いと思います。しかし、これら二つの組織は、制度や立ち位置の違いだけでなく、根本的な会社の目的や成り立ちが違うことを抑えておかなければなりません。

今回は、保険代理店と保険会社の経営に関する相違点についてお伝えいたします。

【目次】
1.保険会社はあくまでも相互扶助を目的とした金融機関です
2.保険代理店は営利目的の民間企業です
3.それぞれの性質を理解した上で転職活動を
4.今回のまとめ

保険会社はあくまでも相互扶助を目的とした金融機関です

ご存知のように、保険会社は国の認可を受けた金融機関です。保険商品を作って適切な保険料を設定した上で、加入を募ることを目的としています。今となっては資金調達を目的とした株式会社も増えてきましたが、元々は全ての保険会社が相互会社であり、営利目的ではなくあくまでも相互扶助の精神に基づいた合議体です。

そのため、保険会社の根幹にある精神は「如何にして儲けるのか」ではなく、「どうすればたくさんの加入者を募って多額の資金をプールし、多くの人の生活を安定させられるか」という考え方であり、そのために各保険会社は商品開発とマーケティングに勤しんでいます。

 保険代理店は営利目的の民間企業です

一方、保険代理店は紛れもなく民間企業であり、保険会社の営業を代行することで利益を上げることが目的です。最初から創業者が営利目的で立ち上げた組織であり、またオーナー企業であることから、保険会社とはその経営のベクトルが少し異なる場合もあります。

代理店においては、お客様に適切な保険商品をご案内し、もしもの場合に備え安心していただくことも大事なミッションですが、もちろん会社の利益を追求することも大きな目的であり、また株主への還元を目指しています。

それぞれの性質を理解した上で転職活動を

前記のとおり、保険会社と保険代理店は、それぞれ成り立ちや性質が全く異なります。これを理解しないまま、保険会社でダイナミックさに欠けると愚痴を言ったり、保険代理店で美徳を求めすぎるのは適切ではないのかも知れません。それぞれの会社にはそれぞれの社会的な役割がありますので、自分の考えと合ったところに身を置くべきです。

もちろん、それぞれの組織は自分達の強みと弱みを理解しているからこそ、採用活動などにおいては、その強み弱みをオブラートに包んだように説明するかも知れませんので、しっかりと会社の本質を見極めることが大切でしょう。

今回のまとめ

自社の特性を中和して良い印象を持ってもらうために、保険会社がダイナミックでアグレッシブな経営を演出したり、保険代理店がクリーンで公正な経営を演出することがあるかも知れません。こうした企業イメージをコントロールするための施策に惑わされず、その会社の本質をしっかりと見極めた上で転職活動を行いましょう。