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2024.09.29

日本の生命保険市場の現状と動向について

保険業界で転職を考えるにあたり、日本の生命保険市場について正しく理解しておく必要があります。意外と勉強することの少ない、私たちの業界について今回詳しくご紹介します。

【目次】
1.日本の生命保険市場規模
2.市場の構造と主要プレイヤー
3.保険商品と市場の特徴
4.市場の課題と展望
5.今回のまとめ

日本の生命保険市場規模

日本の生命保険市場は、世界有数の規模を誇り、我が国の経済全体においても重要な位置を占めています。2023年時点での市場規模は約40兆円に達すると言われており、これは日本の国内総生産(GDP)の約7%を占めるほどの巨大な市場です。この保険市場は、日本の高齢化社会、国民の保険に対する高い意識、そして先進国としての経済安定性に支えられて成長してきました。

市場の構造と主要プレイヤー

日本の生命保険市場は、数社の大手企業が契約シェアの大部分を支配しており、特に日本生命や第一生命、明治安田生命、住友生命といった国内生保が市場の上位を占めています。これらの企業は1900年代前後から長年にわたり保険メーカーとしての信頼を築き上げてきたことから、日本の保険加入者との信頼をうまく構築しています。

また、1859年に日米修好通商条約が締結されたことをきっかけに、外資系生命保険会社も日本市場に積極的に参入しており、アフラックやメットライフ、プルデンシャルといった世界中の企業が日本国内で存在感を強めています。これらの外資系企業は、国内生保にはないユニークな商品やサービス、柔軟な保険契約内容、価格を提供することで、日本市場において大きな競争力を発揮しています。

保険商品と市場の特徴

日本の生命保険商品は、多様なニーズに対応する形で進化してきました。伝統的な終身保険や定期保険に加え、貯蓄型の保険商品や年金保険、さらには医療保険やがん保険など、特定のリスクに備えるための保険が提供されています。特に医療保険やがん保険は、2人に1人が罹患するがん社会・高齢化社会の進展に伴い需要が高まっています。

また、保険契約の方式についても、日本の消費者は海外と比較して「代理店販売」による契約を好む傾向があり、これが市場の特徴の一つとなっています。対面での詳細な説明を受け、慎重に保険を選ぶ姿勢が、日本の保険市場の信頼性を支える要因となっています。

市場の課題と展望

日本の生命保険市場はすでに成熟しきっており、今後の市場の成長にはいくつかの課題があります。第一の課題が少子高齢化の進行で、日本の総人口は減少傾向にあり、若年層の保険加入者の減少が予想される中、保険会社は新規顧客の獲得が難しくなる一方で、高齢者向けの商品開発やサービスの拡充やシフトが求められます。

第二に、日銀の低金利環境が保険会社の収益構造に影響を与えています。日本は先日政策金利をわずかに利上げしたとはいえ、長らく低金利が続いており、保険会社にとっては運用収益の低下が課題となっています。この状況に対応するため、保険会社はリスクの高い運用商品や、インフラ投資などの代替投資先を模索しています。

さらに、デジタル化の進展も市場の変化を促しており、オンラインでの保険契約やAIを活用したリスク評価・顧客サービスの向上が進む中で、各社はITインフラの強化やデータ活用戦略に注力しています。これにより、若年層を中心とした新たな顧客層の開拓が期待されています。

今回のまとめ

日本の生命保険市場は、その巨大な規模と成熟度にもかかわらず、いくつかの課題に直面しています。少子高齢化や低金利、デジタル化への対応が求められる中、保険会社は新たなビジネスモデルの構築や市場の変化への柔軟な対応が必要とされています。しかし、その一方で、長寿社会における老後資金や医療費の備えに対するニーズが高まり続けることから、生命保険市場は今後も重要な役割を果たし続けるでしょう。