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2024.09.25

規模が大きい保険代理店は手数料が高いというわけではない

保険募集人と面談をしている中で、よく耳にする「規模が大きい保険代理店に入った方が、手数料率が良いから収入が多いですよね?」という質問。この質問の意図はよく理解できますが、「大規模代理店=報酬が高い」というロジックは大きな間違いです。

今回は、そんな規模が大きい保険代理店は手数料が高いと考えている人に読んでもらいたい、保険募集人の手数料の考え方についてお伝えします。

【目次】
1.保険代理店によって保険会社から入る手数料率が異なる
2.保険代理店から保険募集人に支払われる手数料率も計算する
3.今回のまとめ

保険代理店によって保険会社から入る手数料率が異なる

保険代理店のビジネスモデルは、所属する保険募集人が保険を売ってくると、保険会社から保険代理店に手数料が振り込まれます。この際の手数料は、保険代理店によって料率が異なり、大きな保険代理店(保険会社から見るとお得意様)であればあるほど手数料率は高くなりますし、小さな保険代理店であれば手数料率は低くなります。

例えば、新規で獲得した契約の保険金を100とすると、そこに手数料率10%を乗じた金額が手数料として支払われ、保険会社によってこの料率が5%であったり20%であったりと異なるようなイメージです。(イメージを捉えてもらうため、数字はダミーです。)

当然、規模の大きい保険代理店ほど売ってくる保険契約の数も多いため、保険会社から支払われる手数料率は大きくなります。

保険代理店から保険募集人に支払われる手数料率も計算する

前述のように、大きな保険代理店ほど、高い料率で保険会社から手数料が支払われます。しかし、これがそのまま保険募集人に支払われるものではない点に注意が必要です。

保険会社から保険代理店に入ってきた手数料は、一部を会社が運営費に充てられ、その残りが保険募集人に払われます。この保険代理店と保険募集人の間にも料率があり、A代理店は40%だけどB代理店は70%といったように定められています。これは各代理店の経営方針によるところが多く、大きな代理店でも料率が低いこともありますし、小さな代理店でも料率が高いこともあります。

つまり、皆さんの手にわたる報酬は、「保険会社から保険代理店に支払われる手数料率」と、「保険代理店から保険募集人に支払われる手数料率」の二つの変数を乗じたものなのです。この両方の変数が高い保険代理店が、俗にいう「報酬の高い保険代理店であり」金額面だけで言えば、こういった代理店を探す必要があります。

今回のまとめ

規模が大きい保険代理店は、確かに保険会社から支払われる手数料率が高い傾向にありますが、会社が大きい分だけ管理コストも膨らむことがあります。すると、保険代理店から支払われる手数料率が低く、結果として手取りの報酬が少ないというケースも多々あります。

保険募集人の報酬は、これら二つの変数から算出されることを理解して、有意義な転職活動を進めてみてください。