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2024.09.20

保険代理店業界は今後どのような編成になっていくのか

保険業界もこの10年位で大きく様変わりしました。かつては、保険会社の専属営業が中心で、保険と言えば◯◯生命のセールから入るもの、といった文化が根付いていました。

それが、ネット生保が投票し、複数の保険会社の商品を取り扱う乗り合い代理店が市民権を得て、お客様の選択肢も多様化しましたし、セールス側の構造も大きく変わりました。

今回は、そんな保険代理店業界が今後どのような形に移り変わっていくのかを考えてみます。

【目次】
1.保険はどこで加入しても保障内容は変わらない
2.大規模な保険代理店がどんどん力をつけていく
3.保険代理店のM&Aがさらに加速する
4.今回のまとめ

保険はどこで加入しても保障内容は変わらない

生命保険は、どの代理店で加入しても、補償内容や保険料が全く変わりません。保険業界で働いていると当たり前のように感じるかもしれませんが、実はこれはなかなか珍しいことなのです。

たいていの商品は、購入する相手によって、金額や内容が異なったり、クーポンやノベルティーがもらえたり、ポイント還元率が違ったりと、全く同じ条件で購入できることはそれほど多くありません。

しかし、保険商品は、どこで買うが誰から買おうが、そして何回買おうが、保障内容と保険料は全く同じです。

こういった特性が、今後の代理店業界を動かしていく大きな理由となる可能性があります。

大規模な保険代理店がどんどん力をつけていく

今回お話しする内容は、あくまでもいくつかある未来予想図の一つであり、あくまでも可能性の話です。

あえてきつい言い方をすれば、保険代理店は大きければ大きいほど売り手と書いて、双方にとってメリットが大きくなります。小さい代理店は、全体の契約件数も低く、手数料率が低いため、募集人に還元することができる報酬も低くなります。また、取り扱うことができる保険会社・保険商品も少なく、お客様の選択肢が減少します。そのため、小さい保険会社の存在意義は、物理的に考えるとありません。

「小さい保険会社は、小回りや融通が効く」という言葉も聞こえますが、これは小さいからではなく、あくまでも保険会社の体質や募集人の個性による部分が大きいと思います。こういった上場的な面で負荷価値をつけようとする動きがありますが、綺麗事なしで言えば、お金を払ってお金を受け取ると言う性質の金融商品においては、大型の保険代理店に軍配が上がるのは言うまでもありません。

保険代理店のM&Aがさらに加速する

こうした考え方は、ある程度誰の心にもあり、小さい代理店はそれに蓋をして日々頑張っている部分があると思います。

しかし、市場はやはり正直なもので、大型の保険代理店がIPOで資本を強化したり、M&Aで小・中規模の保険代理店を買収または吸収する動きが目立っています。小規模な保険代理店が募集人に対しても、お客様に対しても高いメリットを提供し続けることができず、大規模な保険代理店と資本提携を図っていく。こうした流れは、非常に合理的だと思いますし、今後もさらに加速していくものと思います。

今回のまとめ

今回お伝えしたのは、あくまでも可能性の一つであり、あえてきつい言い方をしていますが、おおまかな流れとしてはそれほど間違っていないものだと思います。

保険代理店に転職する際は、自分自身にとって働きやすいかそうでないかではなく、今後の業界全体の流れも見極めた上で選定していくと良いと思います。