保険営業が業績を上げるためには、既存顧客の売上を上げるか、
新規顧客の獲得を行うかのどちらかがメインになります。
既存顧客の場合、以前より信頼関係が構築されているので、
別商品の紹介によるクロスセルや、
既存商品の増額によるアップセルなどを行いやすくなります。
本記事では、保険営業における
クロスセルのコツや注意点をご紹介します。
この記事を書いた人
安井 一将
北海道出身。新卒から大手保険会社の総合職として
9年間、基幹業務から販売業務まで幅広く経験。
現場の営業管理職では、35名の支部長を経験し、
採用と育成業務に従事。
その後、保険代理店2社で
完全歩合制の営業職を経験。
保険営業のキャリアを支援するサイト「ほけんキャリア」を立ち上げ、
保険代理店の転職に関する記事の執筆をしながら、
日々保険営業の方と面談して
その方の個性や能力にマッチした保険代理店のマッチングを行っている。
クロスセルとは?
クロスセルとは、すでに自社商品を購入・契約しているお客様に対し、
別の商品を提案し、契約することを指します。
保険営業の場合、ガン保険をご契約中のお客様に対して、
新たに介護保険をご提案・成約することなどが挙げられます。
クロスセルの重要性は、お客様には何が必要か、
どのような提案をすれば納得して契約をするかです。
業績を上げるためにクロスセルを持ちかけると、
お客様は不快な思いをしてしまうことがあります。
一度不快な思いを感じたお客様は提案を聞く気が無くなり、
契約に至らない可能性が高くなるので、
強い売り込みは控えたほうが良いでしょう。
クロスセルに似た提案にはアップセルがありますが、
アップセルは既存サービスの増額提案です。
例えば現在ご契約中の商品よりもランクが高い商品の提案や、
上位モデルの提案などが含まれます。
クロスセルの注意点
このように、クロスセルは信頼関係が構築された、
既存のお客様を対象に提案をするので、
新規顧客よりも締結する可能性が高くなる傾向にあります。
こちらでは、クロスセルを行う際の注意点をご説明します。
顧客満足度が上がってから、客単価が上がることを理解する
先述の通り、クロスセルはお客様が満足してから売上が付いてきます。
そのため、売上を優先してクロスセルを提案すると、
押し売りのように感じてしまうのでお客様の気が引けてしまいます。
最悪の場合、既存サービスの解約に至る可能性がありますので、
お客様に必要なものを第一に考え、
そのうえで最適な商品を提案しましょう。
お客様の視点で行動・提案する
クロスセルを行う際は、お客様の視点で行動・提案する必要があります。
そのためにはお客様が価値を見出すポイントや必要としているもの、
得たいものを徹底的に考えなければなりません。
社内に蓄積されているデータや
お客様とお話しした際のメモを振り返るなど、
最適な提案を行うために情報収集も重要となります。
クロスセルの実践方法
こちらでは、クロスセルの実践方法についてご説明します。
コミュニケーション
まず、クロスセルを提案するお客様と、
コミュニケーションが取りやすい関係性なのかを考えましょう。
クロスセルは信頼関係の上で成立する提案なので、
コミュニケーション不足が懸念されるようでしたら
提案は控えましょう。
一貫性の法則
人には行動・発言・態度・考えなどが一貫している人を信頼する、
「一貫性の法則」があります。
お客様にクロスセルの提案をする際は、
必ずお客様のニーズだけではなく
提案内容、意見を一貫させましょう。
情報収集
「年齢」「性別」「収入」など、
社内に蓄積されたお客様の情報を
有効に活用することをおすすめします。
提案する対象のお客様に近い方のデータを参考に、
どのような提案なら成約する可能性が高いのかを調べておくことで、
成約率を少し上げることもできるでしょう。
お客様の生活環境を確認
お客様によっては、初回契約時とクロスセルの提案を行う際で、
生活環境が変わっている可能性もあります。
例えば結婚、転勤、独立など、
人によってさまざまな状況下に置かれます。
お客様の現状に沿った提案を行うことは当然のことなので、
必ずお客様の生活環境を確認してから提案書を作成しましょう。
おわりに
本記事では、保険営業における
クロスセルのコツや注意点をご紹介しました。
クロスセルは、現在契約中のお客様に
契約中の商品以外の商品やサービスを
提案・締結することです。
既存顧客に対してクロスセル提案を行う際は、
営業成績よりもお客様のためになるのかを
優先的に考えて提案しましょう。
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